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佐久間大進
さくまだいしん / Daishin Sakuma|2001年生まれ。トロント大学社会学部中退、多摩美術大学芸術学科卒業、京都市立芸術大学修士課程デザインB専攻在学中。
抽象写真のワークショップや「写真装置」を体験するインスタレーション、平面の抽象写真などを通じて写真的な構造や体験を作品化しています。
私はこうした制作を通じ、メディアと人間の『和解』を目指しています。ここで『和解』という言葉を用いるのは、私が、メディアと人間の置かれた状況を解決しようとするときに、例えばどちらかが『勝利』するということによってそれが解決されることを想定していないからです。つまり、人かメディアのどちらか一方がどちらかを抑圧したり、どちらかを主たるものとして定義し他方を隷従させたりたり、どちらかを無視したりすることで成し遂げられる解決を目指していないからです。その意味で、私は文字通りメディアと人間の『和解』を目指しています。
メディアについて考える際に、写真的な画像生成のシステムについて考えるのは、私たちの存在やいわゆる世界、あるいは存在一般を相対化しうる一つの独立した世界の体系としてそれが重要であるからです。私たちは私たちの存在やいわゆる世界、あるいは存在一般を相対化しうる一つの独立した世界としての写真的な構造に取り組むことで、視覚や世界、表現や個といった近世や近代に起源をもつ諸問題が、視覚以前の自然な状態において、根源的に無意味であることを知りえます。その上で、テクノロジーや人間的存在と世界の界面で、例えばインターフェイスのようなものとして定義されうるものとしての画像の在り方とその美について取り組むことや、カメラという装置について取り組むことが、自然的な新しい『言語』を可能にすると考えています。