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佐久間大進
さくまだいしん / Daishin Sakuma|2001年〜。Dropped out of University of Toronto, Studies in Social Sciences、多摩美術大学芸術学科卒業、京都市立芸術大学修士課程デザインB専攻在学中。
人間がこれまでにでっちあげてきた人間的な理念を私たちの生から引き剥がすことによって、世界や自然との和解を目指しています。こうした引き剥がしは人間的な所産の積み上げと対極にあります。そしてこの引き剥がしにおいて装置やシステムは人間性やいわゆる世界、あるいは存在一般を総体化しうるひとつの独立した世界の体系として重要です。
私たちは私たちの存在やいわゆる世界、あるいは存在一般を相対化しうるひとつの独立した体系としての構造に取り組むことで、たとえば視覚や世界、記号や表現、個、偶然、必然といった近世や近代に私たちがでっちあげ、生にまとってきた諸概念の数々が根源的に無意味であったことに気が付きます。こうした概念は私たち自身を自然や世界から隔離し、現代にかけて人間性という対立や矛盾を無為に作り出すために機能しました。
テクノロジーや人間的存在と世界の界面で、例えばインターフェイスのようなものとして定義されうるものとしての機械の操作やその倫理的な所産、美について取り組むことは、人間がこれまでにでっちあげてきた無為な理念や関係性を私たちの生から引き剥がすことを可能にします。そして、こうした「引き剥がし」や「人間性の批判」は、私たちが倫理的に生き、芸術を可能にしたいと思うならば、その必要条件となります。